八ヶ岳・中山尾根(11月21日~23日)

 

今冬初の雪山。足慣らしに八ヶ岳の中山尾根に挑戦。メンバーの誰も登ったことのない尾根であったので、下部岩壁のルート選定に迷ったが、我々以外誰いなかったため、じっくりゆっくりと尾根を登ることができた。まさに中山尾根独り占め。登っているうちに次第に雲が出てきてしまったが、それほど悪天候にはならなかったし、寒さもきつくはなかったので、十分に登攀を楽しめた。たぶん、今冬中山尾根初登攀。
メンバー:6名(うち、中山尾根4名) #東京発~現地へ 金曜夜に東京出発する。双葉SAで合流し、真夜中に美濃戸口に到着する。

雪がほとんどなかったため、朝、赤岳山荘まで車で上がり、ゆっくりと準備して出発。11時。天気はよくハイキング日和。

赤岳山荘周辺には全然雪がなく、赤岳鉱泉に雪があるのか少々不安になる。

ただ、堰堤のある場所あたりまで来ると、さすがに雪が出てきて、一安心。

13時到着。いつもは美濃戸口から歩いているけど、今回は赤岳山荘からなので、結構楽であった。アイスキャンディーはまだ制作途上。部分的にしか凍っておらず、網がむき出しになっている。

今日は特にやることもなかったので、テントを張ったのち、宴会モード。メニューは岳樺定番の雑煮。これ以外にもつまみがたんまりあったので、夜の8時くらいまでみんなでおしゃべりしながら過ごす。
#中山尾根

朝5時半出発。まだ外は暗い。ヘッドライドの明かりを頼りに進む。

25分ほどで中山尾根への分岐点にたどり着く。ここで一息入れて、踏み跡のない尾根に向けて歩き始める。

雪はそれほど多くはないので、ラッセルするようなことはなく、木々の間をくぐりながら登り続ける。そうしていると、だんだんと視界が開けてきて、目の前に中山尾根の下部岸壁が現れる。下部岸壁には7時過ぎ到着。中山乗越から1時間ほど。
#登攀開始

下部岸壁の到着地点の真上にペツルのボルトが見えたが、ガイドブックには凹角を左上と書いてあるため、かなりルートに迷う。いろいろ探しまわってかなりの時間を消費する。

私たちの先行パーティは強引にルンゼ上のルートを目指して進むが、少なくともⅢ+とかのレベルではなさそう。ピンやハーケンの類はほとんどないとのこと。後続パーティは、素直にペツルのボルトの打ってあるルートを登る。

結果的に、ペツルルートの方が楽そうであったので、こちらが正解だろう。こちらは岩壁を登りきったところに、しっかりとした支点がある。

そして、この少し上からは、中山尾根の雪稜になる。

雪稜上はコンテで進む。

左手を見てみると、大同心や小同心が見え、小同心には何パーティかとりついていた。
#上部岩壁取り付き

上部岩壁は、少し右側にずれた凹角から登る。最後のハング状のところ以外、それほど苦労しない。

ハング。岩に背と足をを押し当て、そのまま乗り越える。

上部岩壁を登る。

IMGP1237

上部岩壁を越えると、あとは岩と雪のミックスをピナクルのところまでひたすら登る。

傾斜はきつくはない。ただ、ランニングを取れる場所は少なかったような気がする。

ほぼ終了点。ここからバンドをトラバースして登山道に出る。

トラバース中。

登山道に出たところで、ザイルの回収し、下山の準備。

中山尾根登攀終了。13時50分。
#下山開始

赤岳の左手に富士山の頭だけ見えた。あとは、地蔵尾根を降り、行者小屋経由で、赤岳鉱泉のテントへ。

地蔵尾根から日ノ岳と登ってきた中山尾根が良く見える。
14時30分過ぎにテント場に到着。
#夕食

春雨スープ。ベーコン春雨スープやキムチ春雨スープなどいろいろなバージョンを作ってみた。酒はたっぷりあったので21時ころまで宴会。
#下山開始

8時15分撤収完了。天気は最高によい。昨晩、雪が結構降っていたので、周りは真っ白に雪化粧していた。

IMGP1249

大同心も小同心も、昨日は黒々していたのに、今日見るとかなり雪が付いているのが分かる。今日登ったら大変そうだ。

赤岳山荘で肉うどん、肉そばを食べて体を温める。
帰り際にもみの湯に寄って帰京。途中、少々高速が混んだが、夕方には東京に到着。