山行三日目の最終日、今日は八方尾根を降りるだけと油断していた私達に吹雪が襲いかかる。ホワイトアウトの中、昔の記憶を頼りに尾根を下るが、この尾根ではないと、唐松山荘に戻ること2回。三度目、確実に八方尾根にとりつき、今にも吹き飛ばされそうな強風の中、やっとの思いで八方池山荘に到着。天候と雪の状態がよければ、そこまで難しいルートではない、という安易な気持ちがあった。しかし、3月の後立山はそんなには甘くない。まるで、山の神様が怒っているかのような風雪。朝、起きたときは八方尾根は見えていたが、あっという間のホワイトアウトだった。山では、早出早着。テントではその日の疲労回復に専念し、次の日に疲れを持ち越さない、という登山の基本を忘れてはいけない。 20日 五竜スキー場~西遠見山 21日 西遠見山~五竜岳~唐松山荘 22日 八方尾根下山
メンバー:6名 #3月20日 アルプス平~地蔵ノ頭へ
リフトが動いていないので、ゲレンデを歩くことに。
遠見尾根に入るが、五竜も鹿島槍もガスで見えなかった。
途中、日も差し心地よかったが、このあと風が強くなる。
夕方、西遠見山のテン場から、やっと五竜が姿を現す。 #3月21日 登山日和。
日焼けしそうな天気の中、8時出発。
白岳への登り。
五竜山荘到着。
五竜山頂へ。
唐松山荘へ。後立山の稜線を行く。
#3月22日 八方尾根を下山。
ガスで視界がきかない。
下山ルートが判らなくなり、唐松山荘へ引き返す。
やっと、確かな八方尾根を発見。強風のため、ザイルを2ピッチだす。
2時過ぎに八方池山荘にたどり着いた。暖かいストーブとカレーうどんで生き返る。雨の中、スキー場のゴンドラを降りると、そのまま温泉へ直行。体も、ザックの中身もずぶぬれだった。無事に下山できたことに安心したが、今回は、山の怖さをまざまざと見せつけられた山行となった。