沢が集中した今年の山行であったが、今回が本当に今年最後の沢登り。結局、最後まで天気に恵まれず、微妙な天気の中でのスラブ登り。しかしながら、沢の下部では、紅葉真っ盛りで、赤や黄色の木々がまぶしいほど。水と戯れることなどとてもできないが、紅葉シーズンの沢登りも、また楽しい。本来であれば、夜行日帰りのコースではあるが、ゆっくりと沢途中で一泊する沢登りもこれまた良かった。
メンバー:4名(うち、1名お試し山行) #東京発~現地へ 金曜夜に出発するも電車事故で集合時間が大幅に遅れ。現地に到着できたのも予定を大幅に過ぎる。ただ、土曜日は沢途中での幕営なので、それほど急ぐ必要もなく、一息ついたのち車止め手前で、睡眠。
朝、5時くらいからテントの周辺に車が入ってきたが、我々は遅めの8時20分出発。
15分ほど林道を歩いたところで、不安定なつり橋を渡る。
橋を超えると、あとは登山道になる。前日雨が降ったのか、ところどころ湿った道が続く。
橋から50分ほどで、立派な道標の立つ入渓点に到着。道標の前は均された広場になっていたので、そこで装備を付ける。今日は晴れという天気予報だったのに、空が曇っていたのは残念。今年は、全然天気に恵まれない。
#さぁ、出発
10時10分入渓。空は曇っているが、赤や黄の紅葉が一面に広がっている。
できるだけ水に入らずに進む。スパッツまでの水深までなら、それほど水の冷たさは感じないが、それ以上になると、ヒリヒリするような冷たさ。
東ゼンの出合までは、大岩の転がるゴーロを歩く。
ゴーロの沢から、西ゼンを有名にしているスラブの沢に少しずつ変わって来る。沢の先には大きなスラブが少しずつ見えてくる。
途中で休憩。沢途中で一泊の予定なので、ゆっくり進む。
#東ゼンとの出合い
6mほどの滝を越えたところが、東ゼンとの出合い。カラフルな紅葉に囲まれた大きく開けたところで気持ちがいい。太陽が顔を出していれば、もっと紅葉は映えていただろうけど…。滝は右側から越える。
入渓地点から、ここまで1時間ほど。
#出合い上のスラブ
当初、第一スラブかと思っていた無名のスラブ。部分的に滑りやすそうなところもあったので、ザイルを出す。
出合い上のスラブから第一スラブまでの間。先には第一スラブが大きく口をあけている。
#第一スラブ
この滝を越えたところから第一スラブ。ガイドブックでは、右を登れだの、左を登れだの書いてあるが、水流の左側を登るのが正解だと思われる。
水流の右側を行くと、急で滑りやすい傾斜が続く。
水流に近づくためにトラバースをするが、これも結構大変。なので、途中から、ザイル張って進むことにした。水流の左を行ったメンバー一人は、スラブ上部で待ちぼうけ。
滑りやすいスラブを這っていく。
#第二スラブへ
第二スラブ入り口。
第二スラブ下部で、草付きをトラバース。残置ハーケンが数本刺さったところからトラバース。
傾斜があって滑りやすいので、慎重に。
第二スラブは、第一スラブと比べて、圧倒的に簡単。左側の階段を登るのみ。ひたすら登る。
第二スラブ上部の滝。左側を登る。
サクサク登ってきたが、上から見ると、第二スラブもかなりの急斜面。覗き込んでいると、吸い込まれそう。
ササ藪に入る前で、いいテント場を探すも、平坦ないい場所はなかったので、ササ藪エリアでテント場を探すことに。この滝を左側から巻き、ササ藪エリアへ。
#テント場到着
テント場には16時到着。沢の中州(?)に良さそうな場所があったので、整地ををしてテントを張る。テント下にササのクッションがあるような居心地。焚火はできなかったけど、いい寝床になった。
外は寒いので、あとはテントの中に入って、おしゃべり&夕食。今夜のメインディッシュはキムチスープ?。他にももつや、漬物、乾き物などつまみ類も多く、結局、今回も白米を食べることはなかった。
#出発
翌朝は6時に起きて8時過ぎに出発。朝起きた時は今日は青空になりそうな予感がしたが、そんなことなく、だんだんと雲が多くなっていった。
今日は、ササの藪を越え、登山道を下るのみ。
少し進むと、水は無くなり、ササの藪こぎ。ササの背は高いが、道はしっかりと付いていて、それほどキツイ藪こぎではなかった。
ササが明けたところで一休み。
ただ、登山道手前までは延々と藪こぎが続く。
最後は、池塘のところに出て、藪こぎ終了。9時40分。天気はどんどん悪くなって来て、横殴りの風が冷たい。
みんなで記念撮影をして、下山開始。
#下山
下山の途中に登ってきた第一スラブと第二スラブが望めた。左下が第一スラブ。ガスに隠れてしまっている右上のスラブが第一スラブ。ここから見るとかなり急なスラブで良く登ってきたなぁというのが、みんなの正直な感想。
下界に近づくにつれて、天気は良くなってくる。天気が悪いのは山の上だけのようだ。それにしても紅葉がすばらしい。
下山道は、紅葉の落ち葉で滑りやすく、何度スッテンコロリンしたかわからないほど。歩きにくかった。
#到着
車止めに到着したのは13時半。登山道にでたところから4時間ほど。
湯沢ICまでの間に、良さそうな食堂がなかったので、赤城高原SAで夕食を食べる。断続的に渋滞に巻き込まれたが、それほど遅くならずに20時頃、帰京。お疲れ様でした。