剱岳(8月13日-15日)

5月合宿に続き、今回の夏合宿もまたツルギ。初日は雨の中、黒部ダム~内蔵助平~ハシゴ谷乗越~真砂沢へ向かうが、沢が増水し徒渉できず、真砂沢ロッジ手前の川原に天幕を張った。2日目。昨日とは打って変わって天気は快晴。とりあえず偵察山行開始。長次郎谷からⅤ・Ⅵのコルまでピストン。それと源次郎尾根の取り付きを確認し、あとは元気な太陽の中、別山平へ歩く。熱い暑い、やっと夏山がやってきたという感じ。最終3日目は、元気者2名で立山縦走。みくりが池温泉でみんなと合流し、日本一高所の温泉に入り、今年の夏合宿は無事に終了した。
メンバー:5名
#8月13日 黒4ダム~真砂沢ロッジ手前

扇沢からトロリーバスに乗り黒4ダムへ。外へ出るとやっぱり雨が降っていた。さっそく雨具を着て出発。噂通り道は悪い。そして雨が降ったり止んだりの繰り返し。最後はどしゃぶりの雨になる。涸れ沢のような登山道を登り、ハシゴ谷乗越を越え剱沢に下るが、真砂沢ロッジ手前の枝沢が増水して徒渉できず、ロッジ手前の川原にテントを張った。ストーブをつけ、男5人パンツ一丁になり冷えた体を温める。天気予報では明日は晴れのはず。明日の天気に期待するが、夜遅くまで霧雨のような雨が降っていた。

内蔵助谷を上がる。

雨が小降りになり雨具を脱いだが、10分も歩くとまた雨が降ってくる。また雨具を着て蒸し暑い中歩く。

内蔵助平から涸れ沢のような登山道をつめると、藪道に変わる。そうなるとそろそろハシゴ谷乗越。

ハシゴ谷乗越から内蔵助平への眺め。絶対もう雨止んだ!と思ったけど、このあと本格的などしゃぶりとなる。

雨の中、南股の丸太橋を渡り、川原にテントを張る。この日の行程でL藤井さんが左膝を痛めてしまった。明日の予定はⅥ峰フェースから八ツ峰上半縦走だが、とりあえず今日は冷えた体を温め、オイシイお酒を飲んで寝てしまおう。明日は4時起床とした。
#二日目 8月14日 テン場~真砂沢ロッジ~Ⅴ・Ⅵのコル往復~剱沢別山平

4時起床、6時出発。早朝はまだ霧雨が降っていたが、天気は回復傾向。20分ほど歩くと真砂沢ロッジに着いた。真砂をベースにテントを張っているクライマー達は、好天を期に続々と長次郎谷を上がり、Ⅵ峰フェースへ向かっている様子。今から行っても渋滞と、自分達は無理をせず偵察山行に変更。長次郎谷出合から、空身でⅤ・Ⅵのコルまで上がってみる。A、C、DとⅥ峰フェースは大賑わい。Aフェース魚津高ルートでは大学山岳部員がごっつい登山靴で登っていた。そうしていると救助のヘリが頭の上を旋回している。下山後、チンネで事故があったことを知った。長次郎谷出合に戻り、来年の5月の為に源次郎尾根取り付を確認。あとはのんびり会長達と待ち合わせの別山平へ歩いた。

やっと青空がやってまいりました。それだけでもたのしいです。

長次郎谷出合へ。

雪渓、登山道を交互に進む。

長次郎谷に行列の先行者が見える。点の記ルートから登頂ですか??

長次郎谷下部。八ツ峰と源次郎に挟まれた入り口は圧迫感がある。

熊ノ岩、Ⅵ峰付近。

ルートを確認。また来年でも来ましょう。

Ⅵ峰フェース。当初の予定では、僕達はAフェース魚津高ルートを全装備背負い、登山靴で登るつもりだったが、それはとんでもないことだった。間近に迫るⅥ峰の迫力にそんな余裕は吹っ飛んだ。やはり最初は、空身でフラットソールで登ってからですね。岩場に来ないとこの感覚は解らない。それだけでも収穫はありました。あせらず登っていきましょう。八ツ峰もまた来ればいいのです。

ちょっとⅤ・Ⅵのコルまで上がってみる。

熊ノ岩に小さなテント村が、その上にヘリが飛ぶ。

Aフェースに取り付くクライマー。

さ、慎重に降りますか。登りのときよりも雪渓がゆるんできていたので、そんなに心配はいらなかった。

平蔵谷

あとはのんびり剱沢キャンプ場へ。ビールと昼寝を楽しむぞ!

剱沢小屋前で会長と吉沢さんと合流しました。

テントの中から贅沢な眺めが。ここから見る剱はやっぱりカッコイイです。

昨日濡れてしまった装備を乾かしたり、写真を撮ったり、夕寝をしたり、たまにはこんな山行もGoodです。あとはてきとうに宴会をして2日目が終わった。
#8月15日 剱沢~別山乗越~室堂(2名は立山から室堂に下山)

後立山の空が真っ赤に。ちょっくら立山まで観光登山をしてこようと二人だけ4:15出発。後の剱を見ると、もうヘッドランプの行列が光っていた。早朝の山は気持ちがいい。しかも天気は最高で眺めもサイコー。八ツ峰や源次郎がよく観察できる。早朝だから登山者も少なくあっという間に雄山へ到着。槍穂高まで見える素晴らしい景色。あとは集合場所のミクリガ池へ。標高2410Mの温泉に入り、帰宅の途についた。

別山への登りから。

硯ヶ池

奥に雄山神社が見える。3000Mへの登り、けっこうしんどい。

雄山到着。来てよかった~。360度北アルプスの山々。しかし室堂からたくさんの人がこちらに向かってきています。渋滞する前に下りようと、みくりが池へ向かった。

どこを見て、何を考えているのでしょうか?
8/13 黒部ダム7:45~ハシゴ谷乗越14:00~真砂沢ロッジ手前16:00
8/14 テン場6:00~長次郎谷出合8:45~Ⅴ・Ⅵのコル10:30~剱沢14:30
8/15 剱沢4:15~雄山7:45~ミクリガ池9:50
今回の合宿の目的は、5月の八ツ峰主稜の偵察山行として、夏に上半部を縦走しようということだった。実際に八ツ峰を歩くことはできなかったが、黒部ダムからハシゴ谷乗越経由で真砂沢に入り、長次郎谷を登りⅥ峰を目の当たりにするなど、剱の懐に入り、山の空気を感じられたことは大きな収穫であった。僕達がⅤ・Ⅵのコルへ向かっているとき、残念なことにチンネで事故が起きていた。山では間違いは許されません。謙虚な姿勢で山に向かわなくてはならないと思います。夏でも春でもなんでも、剱は油断できない山だと思います。(剱だけでなくどこでもそうですが)パーティーの力量に合った無理のない計画がちょうどいいのです。偵察できなかった5月の八ッ峰も、私を含めた若手のみで登るのなら、もう少しチーム力を上げることが必要だと思います。じっくりと、山と向かい合って登山していくことが大切だと感じた剱岳夏山合宿でありました。
記録、報告:原田